いよいよ表現規制への動きが本格化

例の研究会に続いてまた新たな規制の動きが。


ホットライン運用ガイドラインの概要について

現在、インターネット上には児童ポルノ、薬物等禁制品の密売に関する情報等の違法情報や
直ちに違法とは評価されないものの自殺サイトや爆弾の製造方法、
殺人等の違法行為の請負等に関する情報などの有害情報が氾濫している状況にあります。
このような状況を踏まえ、インターネット利用者から寄せられる違法・有害情報に関する通報を受け付け、
一定の基準に基づいて情報を選別した上で、違法情報については警察への通報及びプロバイダや
電子掲示板の管理者等(以下「プロバイダ等」という。)への送信防止措置依頼等を実施し、
有害情報についてはプロバイダ等に契約に基づく対応依頼等を実施する役割を果たす
「ホットラインセンター(仮称)」を設立することといたしました。

この中で児童ポルノ公然陳列に関してはプロバイダに違法情報に関する送信防止措置依頼の措置を取るようです。


その児童ポルノか否かの判断基準は次のようになっています。

○ 児童(18歳未満)に該当する場合
>・画像等に描写されている対象者の外見(例:陰毛がない、幼児、小学生にしか見えない)から明らかに18歳未満と認められる場合
>・画像等に描写されている対象者の外見に加え、附随する情報(対象者の年齢に関する情報等)、
>対象情報が掲載されているウェブサイトや電子掲示板に掲載されている他の情報(他の画像等の内容等)等から、18歳未満と認められる場合
児童ポルノに該当する場合
○ 公然陳列に該当する場合

つまりネット上の未成年者っぽいエロ画像は事実上全て見れなくなる(削除される)、という事です。


定義が曖昧などと意言が噴出していますが、それよりも一番私達が危惧すべき所は
児ポ法制定時に二次元規制を盛りこもうとしたECPAT/ストップ子ども買春の会という団体の代表者が評議員としてこのインターネット協会と交わっているという点です。

そしてこの「ストップ子ども買春の会」(通称「エクパット東京」)が発行するインターネット上の子どもの安全ガイド(エクパット編)
協会のサイトでインターネットと子どもに関する資料として紹介されています。
この資料を読めばエクパット東京が現状の児童ポルノ規制に満足していない事、つまり二次元も規制の対象にしようとしている事が分かります。
さらにストップ子ども買春の会の広報活動に関する資料を見ればその主張が間違いである事が分かります。
もしエクパット東京やその代表者が協会の中で「児童ポルノ・性犯罪問題のアドバイザー」的な扱いを受けているならニ次元規制の可能性は高いと言えます。


次に問題なのはこの規制は一般市民・インターネット協会・プロバイダ間における「警察の動向や法律に制限を受けない実質的な自主規制」である点です。
現在の児童ポルノ禁止法では電子データで構成された児童ポルノをネットを介して流通させる行為も処罰の対象になっています。
法の禁止内容に該当する物については警察に通報すればいいのですが、該当しない物でもプロバイダに通報してネット上から削除、という事が可能になるのです。
さらに、協会に対して通報を行うのは法律の専門家でもなく一般のネット利用者です。
そこでホットラインセンターの運営のためには一般市民への児童ポルノ等に関するレクチャーが必要になってきます。
もしエクパット東京その他のニ次元規制を推進する団体がそれを行い、協会に児童ポルノとして二次元作品が通報される様になり、「ニ次元=児童ポルノ」という認識が社会に定着してしまえば、
来年の国会で「法律が社会の現状に合っていない」として二次元規制を盛り込んだ改悪児ポ法が成立する危険性が非常に高くなります。


混乱している人がいるかもしれないので言っておきますが、現時点で協会はネット上の二次元規制を明言している訳ではありません。
しかしこのホットライン運用が容易に表現現制に転化する、又この規制が表現規制推進派の活動を促してしまう危険が十分に予測できる、という事なのです。


さらに情報を集めたい方はこちらのサイトへ。
警察庁の『漫画・アニメ・ゲーム表現規制法』検討会問題まとめ @Wik ガイドラインの問題点
奥村弁護士の見解「ホットライン運用ガイドライン」
児童ポルノと日本人 児ポ禁法拡大解釈と改正の考
(日本は児童ポルノ大国だ!というデマの原因のーつに、幼児体形なAV女優を未成年と関達いしている可能性があります。
緊急告知 『「ホットライン運用ガイドライン」等に対する意見の募集について』へ意見を送ろう
経済産業省「メディア・コンテンツ産業活性化研究会」の報告書
(61〜65pで「一方的な価値観による表現規制は「表現の自由」に反する事、規制は犯罪との因果関係が認められる場合にのみ行うべき、と述べられています。)

このサイトの『エクスプローリング・ザ・マトリックス』の項を参照。
(米図での調査で暴力的コンテンツの流通と区悪犯罪の増減との関連性が無い事が確任されています。)
DAIのゲーマーズルーム
(表現規制に関する各種資料が紹介されています。)
カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの虚業日記
ネット上のロリ風エロがピンチ!18歳未満「に見えたら」児童ポルノ認定?
弁護士山口貴士大いに語る【わいせつ】財団法人インターネット協会 「ホットライン運用ガイドライン」の問題点について


このガイドライン運用について意見のある方はこちらまで。
「ホットライン運用ガイドライン」等に対する意見の募集について
期限は平成18年5月8日(月)まで(必着)です。